男性の育休はとりづらい?知っておくべきパパの育児休業取得について

昨今、特に若い世代において、男性も積極的に育児に関わっていこうという考え方が浸透してきました。
最近では小泉進次郎環境大臣が育休を取得したことで話題となりましたが、女性に比べ男性の育休取得率は圧倒的に低いのが現状です。

今回は、育休を取得したいと考えているパパや、取ってもらいたいと願っているママに向け、男性が育休を取得するメリット・デメリットとそのポイントについて解説します。

目次

男性が育休を取得するメリット・デメリットとは?

近年、男性が主体的に育児に参加するという考え方が一般的になってきました。

とはいえ日本では、男性が育休をとるというのはまだまだ珍しい事です。では、男性が育休を取ると一体どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

メリット

  • 子どもの成長を肌で感じられる、パパと子どもとの距離が縮まる

まずは何より子どもの成長を間近に感じられる事が挙げられます。乳児期は生まれてからたった3か月で2倍の体重に増えるなど成長スピードが一番早い時期です。その時期にしか見られないこどもの成長の姿があります。

  • 出産後のママの負担軽減

出産は交通事故と同じ、と言われるくらいママへの負担は想像以上のものです。とはいえ赤ちゃんのお世話だけでなく溜まった家事をしたり、がんばってしまいがち…そんな時パパが手伝ってくれることで少しでも休息が取れ、かつ慣れない育児の中、パパがいてくれることが大きな心の支えとなるようです。

  • 夫婦関係の良好化

「産後クライシス」という言葉が近年話題となっていますが、出産後に起こりうる夫婦仲の危機のことを指す言葉です。
原因の一つに生活サイクルのずれが挙げられています。赤ちゃんがいる生活というのは今までと生活サイクルが180度変化してきます。
育児を夫婦で体感することで育児初期の家庭にかかる負担を理解し合い、育休から復帰後もより良い生活サイクルづくりができるようになります。

デメリット

  • 一時的に収入が減ってしまう

育休中は給料が出ず、育児休業給付金を受給することとなると思いますが、給付金は今までの収入の約6割程度の金額が上限となりますので、一時的に収入が減ってしまう可能性があります。

  • 職場の同僚、部下への仕事の負担

育休は数週間~数か月に渡る可能性がありますので、その間自分の仕事を代わりに担当してくれる同僚、部下への仕事の負担が増えてしまうことが考えられます。
負担を最小限にするため、可能な限り早めに育休取得の意思を伝えておきましょう。

  • 「パタニティ・ハラスメント」の危惧

残念ながら、いまだ男性の育休取得に関し理解を得られない職場は多いのが現実です。
育休を理由に不当な解雇や人事評価を下げられることを示唆されるいわゆる「パタニティ・ハラスメント」を受けることもあるかもしれません。
このような不当な扱いに関しては育児・介護休業法にて禁止することが決められていますので、職場の人事部や労働基準局へ速やかに相談をしましょう。

男性も育休は取れる!

育休は条件をきちんと満たせば、男女関係なく取得できるよう「育児・介護休業法」に定められていますので男性でも育休は取得することが可能です。

育児休業制度
子が1歳(一定の場合は最長2歳)に達するまで育児休業の取得が可能。
(詳しい条件はコラム:育休っていつまで取れる?知っておきたい手続きや流れ を参照)

【男性の育児休業取得率はまだまだ低い】
実際に男性の育児休業取得率を見ると、平成29年度における取得率は民間企業が約5%、国家公務員が約10%、地方公務員が約4%となっています。10年前の平成19年度は民間企業がたった約1.5%から考えるとこの10年で3倍以上になったとはいえまだまだ取得している人が少ないのが現状です。(内閣府男女共同参画局/男女共同参画白書令和元年版より)

育休が2回!?パパ休暇とは

まだまだ認知度は低いですが、平成29年10月1日に育児・介護休業法が改正された際、新たに「パパ休暇」という制度ができました。

それまで育休は原則子ども一人に対し一回となっていましたが、改正後、ママの産後8週間以内にパパが育休を取得、復帰した際、特別な事情がなくても再度パパが育休を取得できるようになりました。
これが「パパ休暇」という制度です。育休と言っても少しの期間しか取得することができなかったというパパも多いのではないでしょうか。
この制度を利用して継続した育休は難しくとも、ママのサポートが必要な時期に合わせ短期間の育休を複数取得することが可能になります。

例えば筆者の夫も、育休は取得できたものの、育休期間は出産病院退院後から2週間ほどという短いものでした。この場合、子どもが1歳になるまでの間、再度育休を取得することが可能となります。

2回目に取得した育休期間も、子どもが満1歳までの間であれば育児休業給付金対象期間なので、休業中は育児休業給付金が受け取れます。

まとめ

まだまだ男性の育休取得に関して一般的になったとは言い難いですが、それでも徐々に男性の子育てを後押しするような制度の改正や社会全体の理解も広がっています。

子どもは日々少しずつですが驚くほどの速さで成長をしていきます。そしてその時間を一緒に過ごせるのは子どもにとっても、パパママにとっても一生に一度しか訪れないかけがえのない時間です。職場の理解や収入の減少など様々な不安はあるかと思いますが、勇気をもって、パパの育休取得を検討してみてはいかがでしょうか。


育児は体力的にも精神的にもそして経済的にも大変なものです。パパとママが安心して育児ができ、生活費の心配がないようにあらかじめ資金計画を立てておくことが大切です。

当社では出産から育児休業に関わる制度の利用方法やこれからの子育て・教育資金に係る不安を解消するサポートを行います。まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

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